K2ZC-K2RV-NPC 継電器試験について解説

いつもHPを閲覧いただきありがとうございます。

今回は、オムロン製 K2ZC-K2RV-NPCの
継電器試験方法について解説します。

この記事でわかること

・継電器の設定
・試験方法
・強制動作について

目次

継電器の設定について


初期設定を行っていないと管理値
など試験の結果が変わってしまうので
注意が必要です。

STEP
周波数を設定する。

   機器を取り付ける地域に応じた
   周波数を設定します。

機能スイッチ ON:60Hz/OFF:50Hz

STEP
整定値に切り換える

   設定スイッチを各電力会社より
   指定される値に切り換えます。

   OVGR、RPR
   使用しない場合はロック機能があり。

※電力会社の整定値がなくても試験が
 できますが試験パターンが複数にある
 為、試験に時間を要してしまいます。

試験方法について


・OVGR編

STEP
試験端子を接続する。

制御電源:S1、S2
電圧要素:K3P-MのTとE
トリップ:a1、c1

STEP
制御電源を入力する。

AC/DC110を入力し
電源ランプが点灯していることを確認する。

STEP
動作電圧を測定する。

動作値のイメージ
動作電圧=3810v×整定値=動作値
参考例(整定10%の場合)

動作値 3810v×10%=381v

電圧を上げていき検出ランプが点灯する
まで昇圧し検出ランプが点灯した値が
管理値に入っていれば合格

判定値:整定値の±25%以内

STEP
動作時間を測定する。

整定の150%に電圧を設定する。
試験機器側のスタートを押し0→150%を
出力する。

整定値の時間で端子(a1、c1)がトリップする
時間を測定する。

判定値:整定値の±5%

・RPR編

STEP
試験端子を接続する。

制御電源:S1、S2
電圧要素:P1、P2
電流要素:専用CTに通す。(K、L)
トリップ:a1、c1

STEP
制御電源を入力する。

AC/DC110を入力し
電源ランプが点灯していることを確認する。

STEP
動作逆電力を測定する。

動作値のイメージ
動作逆電力☟
√3×110v×5A×整定値=動作電力

参考例(整定2%の場合)

動作逆電力☟
√3×110v×5A×2%=1.905w

電圧要素に110vを印加し電流を増加
させていく。
この時位相は210°(遅れ150°)
検出ランプが点灯した値が管理値に入って
いれば合格

判定値:動作電力整定0.2%時:±10%以内
    それ以外の動作整定時:±5%以内

STEP
位相特性を測定する。

電圧を110v印加し電流は整定の2倍を入力
する。位相を遅れ、進みに動かし検出ランプ
が点灯する箇所を測定する。

判定値:進み:150±10° 以内    
    遅れ:90±10°以内

STEP
動作時間を測定する。

電圧を110v印加し電流は整定の2倍を入力
する。この時位相は210°(遅れ150°)

2倍の電流を0→200%に流し
端子(a1、c1)がトリップする時間を測定する。

判定値:整定値の±5%

強制動作について


インタロックの確認など実際に電圧、電流を
入力しなくても接点の開閉が確認できます。

各種設定スイッチを試験したい
項目に切り換えます。

OVGR→Vo点検
RPR→P点検

切り換え後、試験スイッチを押すことで
接点出力がONになります。

最後に

RPRの試験時専用のCTを通さず
直接電流を流してしまうと故障の
原因になります。

制御電源、電圧要素印加時も
逆圧されない状況か確認して
から印加して下さい。

当事務所では継電器の試験も行っております。
ぜひ、お問い合わせお待ちしております。

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この記事を書いた人

太陽光業界に従事しており、
得意分野は太陽光関係の点検になります。

使用前自己確認、絶縁抵抗、接地抵抗、耐圧試験
外観検査、保護継電器試験、温度測定....ectなど
電気設備に関する情報発信も行い、私自身も点検
で現場に入っております。

今後もいろいろな設備を点検すべく
情報発信をしていきます。

点検に関するお問い合わせお待ち
しております。

試験内容の確認などにZOOMや
現地へのお伺いも可能です。
お気軽にご相談下さい。

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