過電流継電器試験について解説します!

いつもHPを閲覧ありがとうございます。
今回は継電器の一つ過電流継電器について解説します。
以下(OCR)とします。試験のやり方についても最後に触れるので
ぜひ最後まで見てくださいね!

目次

1、OCRとは

まずOCRは省略せずにいうと
OverCurrent Relaysといいます。
そのままですがオーバーした電流検知する
継電器になります。

・OCRには特性がある。

大きく分けるとOCRには以下の特性があります。

1、限時特性
2、瞬時特性

・限時特性とは?

整定電流を超える電流がかなり
大きい場合は早い時間で動作し整定電流を超えるが電流が小さい場合はゆっくり動作します。

少しわかりににくいのでオムロン製のK2OC-AVNを参考で記載します。

・条件整定:3A ・時間目盛:10・特性に関しては指定しない

・超反限時特性(EI) 300%:10s±5%、 700%:1.67s±7%
・強反限時特性(VI) 300%:6.75s±5%、700%:2.25s±7%
・反限時特性(NI) 300%:6.3s±5%、 700%:3.53s±7%
・定限時特性(DT) 300%:2s±5%、 700%:2s±7%
・形K2CA-DO特性 300%:10s±5%、 700%:1.52s±7%

ここでは細かい特性に関しては省略しますが
電流が大きくなるほど早く動作します。

ここに書かれている、
300%とは整定に対しての300%であり
9Aが流れた場合の動作時間が〇.〇sになるとゆうことになります。

・瞬時特性とは?

短絡電流などの大きな
電流が流れた場合に動作します。

整定できる値も20,30,40,50Aなど限時特性と比べて大きい値を整定できます。

又、時間も早く約50msでの動作が大半です。
(周波数や遮断サイクルによって
微妙に違います。)

2、試験の手順

ここでは各主任技術者によって
やり方は違うものの
計測をお願いされる事項に沿って説明します。

・最小動作電流測定

整定値に対しての最小動作電流を測定します。

仮に限時整定3Aの場合

試験機からの電流を0から徐々に上げていき
動作値を測定します。

・三菱のMOC-A1V-Rで説明します。

STEP
表示選択切替スイッチを時限経過に変更する。
STEP
電流を流し数値表示用LEDの0が点滅するまで流す。
STEP
0が点滅したところが動作電流値でありこの型式では誤差±10%以内

±10%以内なので整定3Aだとすると2.7A~3.3A以内に収まっていればOK
これは瞬時の動作を見る際も同じです。
ただ瞬時はゆっくり電流を流してしまうと内部抵抗が熱をもってしまうため
素早い測定が求めらます。

・時限測定

時限測定とは・限時特性とは?で記載した値に
ついて試験をします。

・検査条件

超反限時特性
(EI) 300%:10s±5%、 700%:1.67s±7%

整定=3A,

ダイヤル=10

300%の電流が流れた際の時限を測定します。



・試験手順

STEP
整定の300%=9Aを設定する。

試験器側によって設定します。
※実際に電流を流して設定する
方法もあります。

STEP
0→9Aまで一気に電流が流れ継電器がカウントダウンを開始します。

設定をトリップにしておくことで
試験器が自動で停止します。

STEP
トリップまでの時間が10sの±5%以内ならOKです。

2社のメーカーを出しましたがお分かりいただけたように
メーカーによって動作誤差の値が違うため注意が必要です。

3、最後に

今回はOCRについて説明しました。
一度では説明できない為、記事を随時バージョンアップしていきます。
画像等も今後追記します。

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この記事を書いた人

太陽光業界に従事しており、
得意分野は太陽光関係の点検になります。

使用前自己確認、絶縁抵抗、接地抵抗、耐圧試験
外観検査、保護継電器試験、温度測定....ectなど
電気設備に関する情報発信も行い、私自身も点検
で現場に入っております。

今後もいろいろな設備を点検すべく
情報発信をしていきます。

点検に関するお問い合わせお待ち
しております。

試験内容の確認などにZOOMや
現地へのお伺いも可能です。
お気軽にご相談下さい。

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