CPP1-A41D1(三菱製) 継電器試験及びPC接続について

この記事でわかる事

・継電器試験について(OVGR、RPR編)
・PCと機器の接続について

PCとの接続方法


◆PCと接続することによって容易に整定値の設定、変更やインターロックなどの強制動作を行うことができます。機器上部のディスプレイでも設定は可能ですがPCでの操作の方が容易です。

・接続に必要な機器

機器詳細スペック等
WindowsパソコンUSBポート付及び最新バージョン推奨
接続ケーブルUSB2.0ポートタイプBコネクタ
専用ソフトウェア三菱HPのD40シリーズからダウンロード

※ソフトウェアダウンロードはここをクリック

・機器との接続
継電器の制御電源が必要になります。制御電源がない状態では認識しません。

STEP
機器とPCを接続

PCと機器をケーブルで接続し機器側の制御電源を入れ、PC側はソフトフェアを起動する。接続ボタンを押し機器を読み込む。

STEP
起動後、ソフトフェアで認識しているか確認。

PCソフトフェア上で接続している機器が認識しているか確認。認識していれば接続機器の型式が表示される。※接続がされていない場合は表示されない。

変更した場合は戻し忘れに注意!

整定の変更など行った場合はもとに戻し忘れに注意。CSVや画像などで試験前状態を保存して置くことを推奨します。保存記録がないと項目が多いため再確認が大変になります。

継電器試験(OVGR、RPR編)


◇OVGR及びRPR試験について解説します。その他の要素もあります。試験機器や現場状況によっても変わる為、参考程度にお願します。試験において電力会社より指定の値がある場合は事前に電力申請が必要となります。

■OVGR試験

・試験項目(スクロール☞)

試験項目試験条件判定基準
動作値整定値まで電圧を徐々に上昇させる。±5%以内(継電器単体)
復帰値動作電圧から徐々に下げ復帰値を測定。動作値×95%以上(継電器単体)
動作時間0v→整定値の120%、150%、200%を試験整定時間によって判定基準が変わる。①0.00s=50ms以下
②0.01~<1.00s=±50ms以内
③1.00~15.00=±5%以内
復帰時間整定値=最小
整定値×150%→0v
200±50ms以内

・配線図

■RPR試験

・試験項目(スクロール☞)

試験項目試験条件判定基準
動作値整定値まで電流を徐々に上昇させる。整定値によって判定基準が変わる。
・最小整定~<1.00%=±7%以内
・1.00%~最大整定=±5%以内
復帰値動作電流から徐々に下げ復帰値を測定。整定値によって判定基準が変わる。
・最小整定~<1.00%=動作値×93%以上
・1.00%~最大整定=動作値×95%以上
動作時間0A→整定値の200%を試験
電圧=定格電圧(110V)
位相=最大感度角(0°)
整定時間によって判定基準が変わる。①0.00s=50ms以下
②0.01~<1.00s=±50ms以内
③1.00~15.00=±5%以内
復帰時間整定値=最小
整定値×200%→0A
電圧=定格電圧(110V)
位相=最大感度角(0°)
200±50ms以内
位相特性整定値=最小
電流=整定値×200%
電圧=定格電圧(110V)
最大感度角=0゚±5
例 最大感度角は
進み130°遅れ-50°=130-50/2=40°

・配線図

トリップ接点について

トリップは割り当てが可能な為、初期設定と変更されている場合がある。PC等で割り当てを確認後、結線を行った方が良い。

動作確認・表示リセットについて


◇動作確認及び動作後の表示リセットについて解説。

・動作表示は下画像のPICKUPが点灯、時限経過後に要素ごとの表示項目が点灯する。

・動作復帰(本体)
※長押し3秒以上でLED消灯。

・動作復帰(ソフトフェア)
※項目のLEDリセットを選択しLEDリセットをクリック。

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長野電気管理事務所

電気設備の点検を得意とし、竣工検査、使用前自己確認、太陽光O&M、保安管理業務など、SNSも随時更新中です。

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