蓄電池について

この記事でわかる事

・蓄電池の種類について
・点検について

目次

蓄電池の種類について


蓄電池(二次電池)の種類は大きく以下に分けられます。

  • 鉛蓄電池
  • ニッケル水素電池
  • NAS電池
  • リチウムイオン電池

大きく分けると上記の4つになります。
この記事では二次電池について解説していきます。

一次電池、二次電池について☟

一次電池と二次電池の違いとは?

・一次電池⇒使い切りの電池
・二次電池⇒充電によって繰り返し使用できる。

蓄電池の特徴


鉛蓄電池

鉛蓄電池とは鉛を用いた電池であり
電解液で満たした正極と負極を入れることで
希硫酸と鉛が反応し電気を充放電することができる。

自動車のバッテリーや建物の非常電源として使われることが多い。

メリットデメリット
安価
過充電に強い
リサイクルが可能
有毒なガスが発生する
サイズが大きい

ニッケル水素電池

ニッケル水素電池とはニッケル水酸化物と水素吸蔵合金を用いた電池であり
正極にオキシ水酸化ニッケル、負極に水素吸蔵合金が使われている。

乾電池やコードレス機器のバッテリーとして使われることが多い。

メリットデメリット
過充電・過放電に強い
急速充放電が可能
リサイクルが可能
広い温度範囲で使用可能
自己放電量が大きい
材料が高価

NAS電池

NAS電池とはナトリウムと硫黄を用いた電池であり
正極に硫黄、負極にナトリウムが使われている。

作動温度が300℃と高温ではあるが
大規模な電力施設などに向いている。

再生可能エネルギーと組み合わせてピークカットなどに用いられる。

メリットデメリット
自己放電が少ない
長期耐久性がある
高価
高温で動作

リチウムイオン電池

リチウム電池とはリチウム遷移金属複合酸化物と炭素材料を用いた電池であり
正極にリチウム遷移金属複合酸化物、負極に炭素材料が使われている。

主に携帯やノートパソコンなど、小型で大容量なも物に多く使われている。

メリットデメリット
小型化・高密度化が可能
急速充電が可能
環境に負荷が小さい
過充電や過放電に弱い
高温や低温環境に弱い
外部からの強い衝撃に弱い

蓄電池の点検について


蓄電設備の点検ポイントについて解説します。
※家庭用のリチウムなどは点検義務はありません。

法定点検はあるのか?

3つの法によって点検義務が発生します。

  • 電気事業法
  • 建築基準法
  • 消防法

点検周期

各法によって点検周期や報告義務があるので
注意が必要です。

法令点検周期報告義務
電気事業法※保安規定による。なし
建築基準法6カ月から1年に1回以上(特定行政庁が定める期間)6カ月から1年に1回以上(特定行政庁が定める期間)
消防法1年に1回(総合点検)
6カ月に1回(機器点検)
1年に1回(特定防火対象物)
3年に1回(防火対象物)

※蓄電池の場合、非常用としての用途及び
 蓄電所としての運用があります。

 蓄電所としての運用の場合は
 6カ月に1回以上の点検頻度になる
 可能性があります。※注意(2024年検討段階

詳細の点検頻度などは各産業保安監督部へ
ご確認下さい。

点検項目

点検する項目については
各メーカーの取り扱い説明書を基準にするのが望ましいです。

又、消防法や建築基準に該当する場合はメーカーとは別に検査基準が
あるため注意が必要です。

以下は参考程度にお願いします。

区分点検項目6カ月1年




蓄電池
外観
浮動充電中の総電圧
浮動充電中の各蓄電池の電圧
蓄電池の表面温度
蓄電池の周囲温度
接続部

又、使用環境によって蓄電池の劣化を早めてしまう
可能性があります。
早期に対処することで劣化を遅くすることができます。

耐久性を短くしてしまう要因☟

・温度による影響
・過充電、過放電
・長期放置

各蓄電池によって使用環境温度があります。

蓄電池使用環境温度
鉛蓄電池-15℃~45℃
ニッケル水素電池-40℃~85℃
NAS電池※300℃
リチウムイオン電池0℃~40℃

※NAS電池は動作するために300℃まで温度を上昇させる。

最後に

ご質問、お見積りお気軽にお問い合わせ下さい。

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この記事を書いた人

太陽光業界に従事しており、
得意分野は太陽光関係の点検になります。

使用前自己確認、絶縁抵抗、接地抵抗、耐圧試験
外観検査、保護継電器試験、温度測定....ectなど
電気設備に関する情報発信も行い、私自身も点検
で現場に入っております。

今後もいろいろな設備を点検すべく
情報発信をしていきます。

点検に関するお問い合わせお待ち
しております。

試験内容の確認などにZOOMや
現地へのお伺いも可能です。
お気軽にご相談下さい。

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