・自分でできるメンテナンスとは何か
・専門業者に任せた方がよい部分
・すぐに改修が必要な場合について
自分でできるメンテナンスとは?
◇太陽光発電所はメンテナンスをしておかないと機器の寿命や発電量に大きく差が出てきます。しかしながら現状では業者に丸投げしている場合がほとんどなのではないでしょうか。業者でなくても簡単にチェックできる事について解説します。以下の項目を確認しておくことで小さな異変にも気づくことができます。
・太陽光パネルの割れ
・晴天時の発電量の低下
・雑草の状況
・PCSの騒音
■太陽光パネルの割れ
・カラスなどのいたずら
・台風などの自然災害
・パネルの架台の変形
上記の様にパネル割れが発生する原因は複数あります。この中でも台風などの自然災害によって割れてしまう場合が多いです。安全な状態になった段階で一度点検をしておく必要があります。
・強風で倒れそうな木などが近くにないか確認
・発電所周辺の排水が詰まっていないかの確認
■晴天時の発電量の低下について
・PCSの放熱がうまくいかずに出力が
低下してしまう。
・パネルの汚れ
・ケーブルの断線
・パネルのクラスター断線
発電量は上記の要因に大きく左右されてきます。パワコンが複数台設置してあり、一部だけ出力が少ないなど他と違う場合は要注意です。
・パネルの汚れなど簡単に届く場合は清掃しておくと良いでしょう。主に花粉や黄砂の時期は汚れやすいので注意しましょう。
・PCSの周りが物置きになっており風通しが悪い場合は、熱がこもりやすくなっています。PCSの周りは物を置くのは避けましょう。
■雑草の状況
◇太陽光パネルは名前の通り太陽光が当たらないと発電しません。雑草の伸びによってパネルに影がかかる場合があります。影ができている部分は発電しないだけではなく電流を妨げる抵抗にもなってしまいます。
・雑草が生えやすい柔らかい土質
・アレイ間の隙間が大きい
パネルの汚れの原因にもなってしまうため定期的に発電所巡回し雑草の状況は確認しておく必要があります。
・防草シートを張る。
・除草剤を撒く
上記のような対策を行う場合にも注意が必要です。防草シートも経年劣化によって定期的に張り替えないと穴が開いてしまいそこから太陽光が射し込みます。除草剤に関して隣接地が畑などの場合はトラブルの原因になってしまうので注意が必要です。
雑草を草刈り機で行う場合はケーブルの配管に気おつけて下さい。一度配管を切断してしまうと復旧まで時間がかかります。また、太陽光によって発電が停止できないのでアークが発生し、火災の原因になってしまいます。
■PCSの騒音
◇PCSには本体を冷却するためのファンが内蔵されている物があります。(空冷の物もあり)ファンが複数台ついている物は、一部が回らないだけでも熱が逃げにくいため発熱の原因になります。
・雑草や埃が絡んでいる。
・経年劣化による故障
ほとんどの原因は経年劣化による故障なのですが、メンテナンスをしないと劣化を早めてしまいます。
PCSを一度停止させてファンを清掃する。メーカーによってはファンのフィルターが取り外せるので埃などを
落としておきましょう。ファンを清掃しておくだけでパワコンの放熱ができやすくなるので騒音の低下になります。
専門業者に任せた方がよい部分
◇太陽光発電設備でも高圧部分に関しては専門業者に依頼してください。高圧に関する部分は機器が複雑で電圧も高圧になるため危険が伴います。知らずに触れてしまうと重大な事故になってしまいます。
・財団法人電気保安協会
・個人の管理技術者
・電気保安法人
上記の3つが主要業者になります。各業者ごとに特徴や料金の違いはありますが点検のクオリティーに関しては担当者次第といったところでしょうか。高圧設備に関しては専門業者へ、基本的に自家用電気工作物に該当する為、点検は義務になります。
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すぐに改修が必要な場合について
◇すぐに改修が必要な場合とは電気事故が想定される又は電気事業法に適合していない状況にある設備を指します。もし点検中に見つけてしまった場合はすぐに業者に依頼しましょう。
・太陽光パネルが外れかかっている。
・パネルが焦げている部分がある。
・アースが外れてしまっている。
・地盤が緩くなり崩れかかっている。
上記の項目に該当する場合はすぐに改修が必要になります。パネルが飛んでしまったなど被害が発生した場合、管轄の役所に報告義務があったりなど大変なことになりかねません。人的被害になる前に日ごろの点検も重要になってきます。ぜひ参考にしていただければ幸いです。
当事務所でも太陽光のO&M、保安管理業務を行っております。
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