この記事でわかること
・直流の耐圧試験の根拠
・耐圧が省略できる条件について
使用前自己確認の直流耐圧試験とは?
まず初めに産業保安監督部に書かれている内容に関して確認しましょう。
以下は産業保安監督部に記載されている一部になります。
電⼒回路や機器の使⽤電圧に応じて電技解釈第14条から第16条までに定めら
中部近畿産業保安監督部より引用
れている試験電圧を印加する。電技解釈第16条第5項第2号に適合する絶縁性能を
有することが確認できた太陽電池モジュールについては、
現地での絶縁耐⼒試験は省略できるものとする。
上記に記載があるとおり
電技解釈第16条第5項に適合すれば現地での
試験は省略することができます。
まずは電技解釈の内容について整理します。
・電技解釈第16条第5項とは?
太陽電池モジュールは、次の各号のいずれかに適合する絶縁性能を有すること。
電気設備の技術基準の解釈より
一 最大使用電圧の1.5倍の直流電圧又は1倍の交流電圧(500V未満となる場合は、500V)
を充電部分と大地との間に連続して10分間加えたとき、これに耐える性能を有すること。
二 使用電圧が低圧の場合は、日本工業規格 JIS C 8918(1998)「結晶系太陽電池モジュール」
の「6.1 電気的性能」(JIS C 8918(2005)にて追補)又は日本工業規格 JIS C 8939(1995)
「アモルファス太陽電池モジュール」(JIS C 8939(2005)にて追補)の
「6.1 電気的性能」に適合するものであるとともに、省令第58条の規定に準ずる
ものであること。
この文面を整理すると以下になります。
- 使用電圧が高圧の場合は省略は出来ない。
現地での耐圧試験が必須 - 使用電圧が低圧の場合は省略可、しかしJIS
・IEC規格等の試験がされているのか確認
しなければならない。
直流が低圧と判断できれば省略できるので
直流耐圧試験を行う必要はありません。
ただしJIS・IEC規格等に通っている証拠
として試験成績書などは必要になります。
場合によっては提出する可能性もあります。
・直流耐圧を実施する場合は?
電圧が750Vを超えてしまった場合には耐圧試験を
行う必要があります。
実際の試験電圧は以下の様になります。
(パネル一枚の開放電圧×直列枚数)×1.5倍=試験電圧
※この電圧に10分間耐える必要があります。
大体ですが1000V~1400Vぐらいの試験電圧
になることが多いです。
ちなみに私自身のおすすめ試験機があり
HIOKIさんの自動耐圧試験機 3153が
おすすめです!
上記のメリットとデメリットはありますが安全に
試験をする際はおすすめな機器なのでぜひ購入
検討してみてください。
最後に
今回は直流耐圧試験について解説してみました。
不足の部分もあるかと思いますが参考にして
いただけると幸いです。
なお当事務所では直流耐圧試験も
行っております。
ご相談、お問い合わせお待ちしております。