地絡過電圧継電器とは?太陽光等に必須の継電器に関して解説

この記事でわかること

・OVGRについて
・省略可能な条件とは

■地絡過電圧継電器(OVGR)とは何?


◇電力系統の配電系統において地絡故障が発生した場合、故障の除去作業にあたる作業員の感電を防止するために、地絡過電圧継電器(OVGR)で検知しパワーコンディショナーを停止させさせます。

◇参考に系統連系規程の一部を記載します。

◇系統側事故対策
・地絡事故対策連系された系統における地絡事故時の保護のため、次の保護リレーを設置する。

・地絡過電圧リレー(OVGR)
系統事故時,発電設備等設置者側から流出する地絡電流は少なく,地絡過電流リレー(OCGR)は不動作となる場合があるため OVGR により地絡電圧を検出し遮断する。

系 統 連 系 規 程より引用

主に電力系統での故障があった場合に使用されるもあり、作業員等の感電を防止する目的でつけられる。系統連系規定にて記載がありますが電力会社の要件によっては省略も可能に。

■OVGRは省略が可能な場合がある?


◇前項でもお伝えしたように各電力会社によってはOVGRの設置を省略できる場合があります。以下は参考例になります。

省略が可能となる条件

・太陽光発電設備の出力容量が、受電電力(契約電力)の容量に比べて極めて小さい。(発電設備の出力容量が、契約電力の 5%程度以下を目安とする。)
・一設置者あたりの太陽光発電設備の出力容量が 10kW 以下。

注意ポイント
各電力会社の判断になるのでこれに該当すれば絶対つけなくていいというわけではありませんので注意してください。

・関連記事☟

■OVGRの取り付け後はどうするのか?


◇OVGRをキュービクル等に改造工事して取り付けた場合など動作確認のため、検査を行うのが一般的です。実際に継電器試験機を使用して動作確認をする場合、逆圧のリスクや継電器によって動作電圧が違うパターンもあるので専門業者に依頼を推奨します。

運用中の注意

OVGRが動作してしまうと現地にて復帰操作が必要な場合が多いため動作してしまった場合は電気主任技術者、もしくは保守会社に連絡し復旧が必要になります。

当事務所では各継電器試験も行っております。ご相談、お問い合わせお待ちしております。

長野電気管理事務所

電気設備の点検を得意とし、竣工検査、使用前自己確認、太陽光O&M、保安管理業務など、SNSも随時更新中です。

コメント

この記事へのコメントはありません。

関連記事