地絡過電圧継電器とは?太陽光等に必須の継電器に関して解説します!

いつもHPを見てくださいまして、ありがとうございます。
今回は太陽光発電設備にほぼついている地絡過電圧継電器(OVGR)に
ついてお話していきます。ぜひ自家消費で改造等ある方も参考に
してみてください。

目次

1、地絡過電圧継電器(OVGR)とは何?

電力系統の配電系統において地絡故障が発生した場合、
故障の除去作業にあたる作業員の感電を防止するために
地絡過電圧継電器(OVGR)でそれを検知し、
パワーコンディショナーを停止させさせます。

参考に系統連系規程の一部を記載します。

系統側事故対策

①地絡事故対策
 連系された系統における地絡事故時の保護のため、
 次の保護リレーを設置する。

・地絡過電圧リレー(OVGR)
 系統事故時,発電設備等設置者側から流出する
 地絡電流は少なく,地絡過電流リレー(OCGR)
 は不動作となる場合があるため OVGR により
 地絡電圧を検出し遮断する。


系 統 連 系 規 程より引用

主に電力系統での故障があった場合に使用されるもあり、
作業員等の感電を防止する目的でつけられる。

系統連系規定にて記載がありますが
電力会社の要件によっては省略も可能に。

2、OVGRは省略が可能な場合がある?

前項でもお伝えしたように各電力会社によってはOVGRの設置を省略できる場合があります。
以下は参考例になります。

【地絡過電圧リレー(OVGR)』の省略が可能となる条件】

・太陽光発電設備の出力容量が、受電電力(契約電力)
 の容量に比べて極めて小さい。
 (発電設備の出力容量が、契約電力の 5%程度以下を目安とする。)

・一設置者あたりの太陽光発電設備の出力容量が 10kW 以下。

ここで重要なのは各電力会社の判断になるので
これに該当すれば絶対つけなくていいと
いうわけではありませんので注意してください。

3、OVGRの取り付け後はどうするのか?

OVGRをキュービクル等に改造工事して取り付けた場合など動作確認のため
検査を行うのが一般的です。主任技術者によってはテストボタンのみでされる
方もいらっしゃるのでそのあたりは各現場の担当者に聞くしかありません。

実査に継電器試験機を使用して動作確認をする場合、逆圧のリスク、
継電器によって動作電圧が違うパターンもあるので専門業者に依頼を推奨します。

OVGRが動作してしまうと現地にて復帰操作が
必要な場合が多いため
動作してしまった場合は電気主任技術者、
もしくは保守会社に連絡し復旧が必要になります。

最後に

当事務所では各継電器試験も行っております。
ご相談、お問い合わせお待ちしております。

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この記事を書いた人

太陽光業界に従事しており、
得意分野は太陽光関係の点検になります。

使用前自己確認、絶縁抵抗、接地抵抗、耐圧試験
外観検査、保護継電器試験、温度測定....ectなど
電気設備に関する情報発信も行い、私自身も点検
で現場に入っております。

今後もいろいろな設備を点検すべく
情報発信をしていきます。

点検に関するお問い合わせお待ち
しております。

試験内容の確認などにZOOMや
現地へのお伺いも可能です。
お気軽にご相談下さい。

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